2016/06/29

『月極本2』特集・幸せな死に方


“国を越えて広がる多様な生き方、理想のすみかを手に入れた人々を眺めていると、あらためて思う。
場所、時間、お金に縛られない生き方を目指そう、と。そして、もっと自由に、もっとシンプルに思考し、行動しよう、と。”

自分の住む家に関してつきつめて考えれば、己の幸福感と向き合わざるを得ない。
何十年ものローンを組んで家を買う? 近居とかゆう暮らし方が社会的に推奨されてる?  そんなの全くもってリアリティがない。けっきょくバカ高い買い物をさせられるだけじゃないか。俺らは出来るだけ小さく、身の丈にあった暮らし方をしていきたいね、と友だちと話したばかりだった。本当はもっと軽やかに住む場所って獲得できるんじゃないのかな、なんて。具体的なアイデアはほとんどない。でも、人生の進め方にもっといろんな選択肢があっていいとは思う。こんな風に考えていられるのも今のうちだけなんだろうか・・・。

そんなタイミングで雑誌の案内が届いた。ウェブサイト「未来住まい方会議 by YADOKARI」が発刊する『月極本』の第2号、特集テーマは“幸せな死に方”だという。本体の「YADOKARI」はなんとなく知っていただけだったけれど、少し覗いてみたらば、なるほどけっこう興味深い。せっかくの出会いだ。ここは流れにまかせてみよう、とすぐに注文をした。

“終のすみか”という観点で選ばれた千差万別な22の事例—モバイルハウスにトレーラーハウス、自作できたり組み立てられたり、とにかく低コストだったり!—を知ると、人はいろんな住まい方が出来るんだなあとワクワクしてくる。簡単には真似できないかもしれないし、条件だって人それぞれ。でもこうして、人が自分に合った暮らしを実現しているのを眼前に出来るだけでいい。どうにかなるかも、と思えるだけでいいじゃないか。その上でめいめいの工夫をして生きてみればいい。

“たぶん表面的には旧勢力の巻き返しみたいなのがあって以前の状況に戻っているようにも見えますが、実際、変わってしまったものはもう戻りません。変化の流れというのに気付き始めている人はわかっているはずです。”

こう語るのは特集冒頭でスペシャル説法を聞かせてくれる、松本紹圭氏。新世代僧侶として有名な方らしい松本氏の上記の発言、これこそが「思想系ポケットカルチャー誌」をうたう本誌の本懐なんじゃないかと思う。そう、世界は刻々と変動している。でも、それに人々が気がついてしまうと困る人たちがいる。だから、そのことは隠される。大丈夫。これまで通りに暮らせます。また、景気は必ず良くなります・・・云々。そんなこと誰が信じるのだろう。世界の微動を受信する感性があるのなら、少しずつでも準備をはじめるべき。大袈裟かもしれないけれどボクはその感覚を消すことができないのだ。

読み終わったら、場所と時間、お金はどう繋がってるんだろう? なんて話ができたらいいですね。『月極本2』をおすすめします。

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月極本2 – 場所・時間・お金に縛られない「ニューミニマル」という考え方。
今号の特集テーマは「幸せな死に方」。
ウェブサイト『未来住まい方会議 by YADOKARI』で、これまで紹介してきた小さな家の中から「終のすみか」という観点で22のケーススタディを選りすぐりました。
国を越えて広がる多様な生き方、理想のすみかを手に入れた人々を眺めていると、あらためて思う。 場所、時間、お金に縛られない生き方を目指そう、と。そして、もっと自由に、もっとシンプルに思考し、行動しよう、と。
世界中のどこかにある自分にとっての最適な場所。YADOKARIは発信し続けます。ミニマルライフの新たな提案「ニューミニマル」を、そして、クリエイティブな人生を──
◎谷川俊太郎「誰にもせかされずに」収録
◎販売価格:1800円(税込1944円)

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