2016/05/31

『Spectator』36号


“この古いことばを、ほこりをはらって掘り起こし、わざわざ特集のタイトルにしたいと思った理由は、だれもが近視眼的になってあくせく時間に追われて暮らすネット社会の時代、「常識とされていること」を強く疑い、自分の眼で遠くを見据えながら生きる。いわば「コペルニクスの現代バージョン」が少数ながら、わたしたちの周囲にいることに気がついたことがきっかけです。”
-青野利光(“Dear Readers”より)

『Spectator』36号が入荷しました。
今号の特集は〈コペ転〉。え? コペ転? なんだそりゃと思ったのは、大丈夫。あなただけではありません。ボクもそう。コペ転なんて単語はまったくピンときませんでした。でも、上に引いた青野編集長のまえがきを読んで納得。さらに詳しく引用すると「コペ転とはコペルニクス転回を短縮したもので、むかし1970年前後、日本の若者たちのあいだで流行したことばです。(中略)やさしくいえば「CHANGE」、むずかしくいえば「思想転換のとき」を示した、時代のキーワード」とありました。

“これまで築きあげた人生をコペ転させることは勇気がいることです。常識を捨てて生き方の方針を大きく変えることはリスキーなことです。しかしあえてリスクを越えていかなければ見えてこない風景もあるのではないでしょうか?”

そうなんです。これまでやってきた当たり前のことを変えるのは本当に難しい。あれ? やり方を変えた方がいいのかな? なんて予感を得たとしても、実際に身体を動かすことはない。ぱっと浮かぶたくさんの面倒ごとに掴まってしまい、まあまた今度としらばっくれることばかり。それでもやっぱり、変えなくちゃいけないときはあるんです。そうしなければ、きっと自分はこのまま。なんとなく日々をうっちゃるだけ。ボクもそれが嫌なんだな。だから、じたばたともがくんです。

コペ転当事者として登場するのは全7人。ひとりあたり平均8時間を費やしたというインタビューはどれもかなりのヴォリュームです。どの雑誌にも似ていない誌面、圧倒的な文字数を前にして“オルタナティヴ文芸誌”ということばが浮かびました。

***

【特集・コペ転】
一般常識とされていることを強く疑い、人生や仕事の矛先をコペルニクスのごとく180℃転回させた7人の無名の人々。
その稀有なヒストリー & ライフに耳を傾けてみてください。
読み終わる頃には、頭の中身が「コペテン」しているかも?
■リンゴ売りと商売の法則
〈ムカイりんご店〉代表・片山玲一郎
取材・文/諫山三武
■僕はなぜエア・コレクターになったか?
〈マニタ書房〉代表・とみさわ昭仁
取材・文/石橋毅史
■誰も出さない本を出す
〈龜鳴屋〉代表・勝井隆則
取材・文/間宮 賢
■こうしてぼくは里親になった
漫画家・古泉智浩
取材・文/森山裕之
■独自の仕入れで本屋をつくる
〈誠光社〉代表・堀部篤史
取材・文/山本貴政
■麻から学ぶ 100年前のサステナブルな暮らし
〈八十八や〉代表・上野俊彦
取材・文/金田トメ善裕
■注目すべき人たちとの出会い
〈ホジャ・ナスレッディン〉代表・石川直樹
取材・文/ハーポb.
挿画・武藤良子
https://ja-jp.facebook.com/spectator.jp/

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