2012/01/08

my favorite things 2011.



今年も書かせて頂きました。
新春恒例、『windbell journal』における“Your favorite things”です。
本当に色々なことがあった2011年。印象にのこったいくつかのこと。
どうにかこうにかではなく、烈しく楽しく! 振りかえってみました。
うーん、それでも。どうにかならんのか。あれやこれや。


誰にも見えない、匂いもない。


もう、ココに住めなくなるのかなあ・・・なんて考えると怖くなる。
もう、ココで生きてやると強くはっきり思っている、2012年。春の初め。
今年もどうぞよろしくお願い致します。


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YFT 2011:Kohei Ueda
http://windbelljournal.blogspot.com/

「シスター・コリータ」

コリータの10の教え、役に立つヒントを反芻する。
“常に動きまわること。行き来すること。授業に出席すること。
手当たり次第に本を読むこと。映画を注意深くたくさん観ること。
すべてをとっておくこと。あとで役立つかもしれないから。”



「民衆レベル」

去年の一枚を選べば、これだ。
光風&GREEN MASSIVEの第一作。
地震の動揺がさめやらぬ時期、何度となく手にし踊った。歌った。
そしてここから派生した様々な動き。出会いがとにかく豊潤だった。
CHANT DOWN BABYLON。この言葉の応用、実践編とはなんだろう。
ずっとずっと考えている。

光風さんも“リヴィジョニスト”だと、ボクは思っている。
ブルーズなレゲエ、ロック・ステディを歌わせれば、右に出るものはいない。
サッチモを理想とするトランペットもまた、泣かせる。

だからこそ。
エドガー・ジョーンズとの競演を夢想していたり、する。
どうにかこうにか、なったらスゴいな。



「天野裕氏とCLASH」

天野君と出会ったのは、真冬の横浜だった。
“CLASH”という名のポートフォリオ・レビュー。その渦の中。
そこで一言二言、話して別れた。その後に突然のメイル。
「写真をみてほしい。」未体験の誘いに躊躇はしたものの、会うことには迷わなかった。
そして味わう天野体験。写真で味わう初めての興奮と疲労感。
ああ、また味わいたいような、もうウンザリのような。
あれは何なんだろう。未だに分からない。

そしてCLASHに参加していた写真家たち。
特に五十嵐一晴、夢一平、阪本勇の三名から目を離すつもりはない。
方々のメディアに取り上げられる写真家よりも面白いぞ、彼らは。
自らの写真と方法で、上がってやろうともがく姿にボクは共感を覚える。
ギョーカイはどうして彼らを放っておくのか。理解に苦しむ。

とにかく。
写真がこんなにも面白いとは思わなかった。
それは結局、彼ら自身が愉快だということでもある。
今年も共闘を画策中。



「野田昌志」

ある穏やかな午後。
ふらりと出かけた葉山で出会った、マーシーさん。
ビールを愛し。音楽や映画、文学をのんびりと語る。
ノンビリした博多弁の奥に潜む確かな熱。あれが、良い。
記録者と作家の狭間。この人はここからどれだけの変貌を遂げるのか。
その行く末が楽しみで仕方がない。

「00:00〜17:06」。
この動画を是非、ご覧頂きたい。



「印象に残った公演」

虹とドラゴン / mama! milk / ARLT / 工藤冬里 / gustave coquiot
CINEMA dub MONKS / nabi / 光風&GREEN MASSIVE / 裸音寺ROCKERS / TURTLE ISLAND
I DON'T CARE / アシッドテストvol.1&2 / シャムキャッツ / 渡辺琢磨

もう、それぞれのことを話したらキリがない!
どれもこれも素晴らしい時間だった!


一戔五厘の旗

この本を手にしたのは3月10日。
打ち合わせで東京に出たついでの、代々木上原の古書店だった。
その翌日に地震があって、翌々日にいつもの珈琲屋に持っていった。
ろくに読んでもいないのに。我がもの顔で喧伝していた。
いまこそ、ハナモリですよ。なんて。

少し引用。

 “民主々義の〈民〉は 庶民の民だ
 ぼくらの暮しを なによりも第一にする ということだ
 ぼくらの暮しと 企業の利益とが ぶつかったら 企業を倒す ということだ
 ぼくらの暮しと 政府の考え方が ぶつかったら 政府を倒す ということだ
 それがほんとうの〈民主々義〉だ”
  
  -“見よ ぼくら一戔五厘の旗”より

花森安治という人。
取り扱い注意なのかもしれない。ソレくらい、熱がある。
ボクは未だに消化できていない。いや、そもそもその必要はナシなのか。
それでもとにかく。語り継ぐべき言葉は確かにある。


「シンゴスターリビング」

地震の直後、ここに集まることの意味は大きかった。
たまたま居合わせた人たちと同じ灯りを共有すること。
ひとつ屋根の下で会話をすること。それだけで、どれほど助けられたか。
場所がある、ということの有難みを心底感じることができた。
お店。カフェ、喫茶店の在り方が変るかも、と思った。
とにかくありがとう。いつもいつも。

その後のカフェフェス、ARLT企画での共同も楽しく動けた!
安直な括りや評価に安住せず、動きつづけ、攻めつづける。
そして、呑む。呑む。呑む。気持ちよく酔っぱらう。
そんな姿勢に刺激を受ける日々。



「つくば」

隣町はホットスポットであるらしい。
家の周りの放射線量を計ったことは、ない。
ああ、早死になのかな。オレは。

まあ、とにかく。

いつもの珈琲屋に美容室。アトリエにスタジオ。
焼き芋屋さんに本屋さん。あちこちの公園と焼き鳥屋。
図書館から洋服屋。また洋服屋から洋服屋。アイリッシュ・パブから地下の酒場。
ビニルハウスから食堂へ。家にはたまに帰ればいい。

いつの間にか、車で移動することが多くなった。
それでもそれでも。街を歩けば誰かに出会う。イヤだってどうしたって会ってしまう。
ああだこうだと話ははずむ。いつの間にか企画が生まれる。
楽しくて面倒くさくて、たまらない。

ああ、それでも!
自分はこの町の人として生きていくのだ。今はそう思ってる。
まだまだボクらは遊べるし、もっともっと楽しめる。
そうでしょう。そうじゃなくちゃやってられないよ。
とにかく、そうなのだ。

さあさあ、今年はなにが起こるのか。
どうぞよろしくお願いします。

植田浩平  / PEOPLE

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