2011/12/27

“2と0と1と1”リレー文、「映像作家 野田昌志のご紹介/文:植田浩平 (PEOPLE)」



12月27日(火)に開催する【2と0と1と1 ~ひとりとみんなの2011ドキュメンタリー展~】
映像を出展する映像作家をひとりずつご紹介します。

1回目2回目に次ぐ3回目、PEOPLEの植田浩平が、野田昌志をご紹介します。



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4月20日。
オン・ザ・コーナー。とある街角でのお話。
手前味噌なのだけど、まずは上の二つの動画をみてほしい。
自分も立ち会った現場での映像を元に話をしたい。

よし。はじめよう。

***

マーシーさんは記録者ではない。
ましてや撮る人でもないとボクは思ってる。
そうではなく、あの人は編む人だ。丁寧に集めた素材を編みこむ人。
そして、物語る人だ。言葉よりも雄弁に映像で語る人。
そのイメージにアレもなく、ブレもなく、ボケもない。

現場で拾い集めた断片を、巧みに繋いで話し出す。
その映像はドキュメント? いや、違う。あれは作品だ。
ある視点をもった個人がつくったお話なのだ。

だから、なのか。
ボクはマーシーさんの頭の中が気になってしょうがない。
一体これまでにどんな景色を観てきたのだろう? どれだけの映画を観たのだろう?
どんな本を読んで、どんな言葉に高揚してきたのか? それが気になってしょうがない。
あの人の引き出しを全部開けてみたい。そんな願望にも捕われている。

一応ことわっておく。
ここでの話は自分勝手な思い込みだ。
本人と会って話しているときに、こんなことを思っているわけではない。
そりゃあ当然だ。いつも自分は酔っている。下手すりゃマーシーさんも、だ。
ワイワイ楽しくやってるわけだ。

なのだけど。
なぜか、いつも話し終わって一人考えるときに思う。
あの人、よく勉強してるな。トコトン真面目だよなあ。なんて。
ただのノリのいい兄ちゃんではないぞ。なにか持ってるぞ。なんて。

朴訥として多くを語らず。ただ、カメラを構えてる。
遊びにいった現場でマーシーさんの姿をみつけると、ちょっと嬉しい。
そしてふと考える。いつもあの人、何をみてるのかなあ、と。

***

さて、12月27日。
舞台は横浜。黄金町。多くの仲間が集う街角。

2011年を96分で。
これまでの沢山の動画が、断片になる。
マーシーさんはどの視点で一年間を編み込むのか。どんな話を語るのか。
ただの記録じゃないんだろうな。記憶を動かす、刺激がほしいな。
おいしくビールが呑みたいな。

よし。話はここまで。
後は映像にまかせよう。

メリー・クリスマス。


文・植田浩平 (PEOPLE)
http://people-maga-zine.blogspot.com/



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